高級コンデジの代表格といえば、1型センサーを搭載したソニーの「RX100シリーズ」が有名です。
なかでもフラッグシップ「RX100M7」は静止画・動画ともフルサイズに匹敵する性能を備えているため、大人気のモデルとなっています。
一方、富士フイルムが2020年2月5日、高級コンデジ「X100シリーズ」の最新機種「X100V」を発表しました。
態勢なルックスに加えて、数少ないAPS-Cのラージセンサーということもあり、画質重視のユーザーからは注目を浴びています。
高級コンデジを代表する、この2機種をめぐって、どちらを購入すべきなのか迷う人も少なくないのではないでしょうか?
そこで、今回はブロガー目線で両モデルを徹底比較してみました。
高級コンデジがもたらすメリットとは?
高級コンデジはブロガーの写欲を高める重要ツール

image:ソニー公式サイト
いまやブログに写真や画像を挿入するのが一般的となりました。
文章だらけの記事では読み手も疲れてしまい、ユーザーの滞在時間の減少→グーグル評価の低下に繋がりかねません。
ただ、最近はiPhone11Proなどスマホのカメラ機能も格段に向上し、下手なデジタルカメラをしのぐ実力を備えています。
しかし、スマホでの撮影は味気なく、決して写欲を高めるものではありません。
私はiPhone11Proのほかに高級コンデジと言われるソニーRX100M7を使用していますが、これなら写真撮影するモチベーションも高まり、記事への写真掲載も積極的になっています。
重量300gでポケットにも入るサイズ感なので、最近は海外旅行もRX100M7が必需品となっています。
RX100M7はソニーのRX100シリーズの最上位カメラですが、1インチセンサーにもかかわらず、素晴らしい写真を提供してくれる名機だと考えています。
作例は以下の記事を参考にしてください。

ラージセンサーのコンデジが欲しくなる
デジタルカメラは、撮像素子と呼ばれるセンサーサイズが画質に影響を及ぼします。
一般的にセンサーサイズが大きいほど多くの光量を取り込むため、画質が向上するとされています。
主なセンサーサイズは大きさ順に以下のようになっています。
- フルサイズ(36mm×24mm)
- APS-C(23.6mm×15.8mm)
- フォーサーズ(17.3mm×13mm)
- 1型(13.2mm×8.8mm)
- 1/2.3(6.2mm×4.6mm)
スマホやコンデジは、一番下の1/2.3センサーが一般的。画質はほどほどでもカメラシステムを小さく仕上げることができるというメリットがあります。
ソニーRX100M7はコンデジといえども大きめの1型センサーを搭載することで画質の向上を実現している点が人気の要因ともいえます。
一方、画質を追求してセンサーサイズをフルサイズにすると、カメラシステムが大きく重くなり、価格も高額になる傾向があります。
ですから、フルサイズよりも少しサイズダウンしたAPS-Cセンサーであれば、システムの小型軽量化と良好な画質の両立が期待できます。
そのAPS-Cセンサーを搭載したコンデジが富士フイルムのX100Vです。
1型センサーのRX100M7では画質面でどうしても限界があります。最近、APS-C以上のラージセンサー搭載のコンデジが欲しいと思うようになりました。
富士フイルムX100VとソニーRX100M7を比較
万能機種のRX100M7と生活を楽しくするX100V
早速、ソニーRX100M7と富士フイルムX100Vのスペックを比較してみました。下記が比較表です。(太字が優位点)
X100V | RX100M7 | |
---|---|---|
発売日 | 2020年2月下旬 | 2019年8月30日 |
画素数 | 約2610万画素 | 約2010万画素 |
センサー | APS-Cセンサー | 1型センサー |
焦点距離(35㎜判換算) | 35㎜(50㎜クロップ拡大) | 24〜200㎜ |
F値(レンズの明るさ) | F2 | F2.8〜4.5 |
最短撮影距離 | 約10㎝ | 8㎝(標準) |
電子ファインダー | 0.5型有機EL 約369万ドット | 0.39型有機EL 約236万ドット |
背面モニター | 3.0型タッチパネル 約162万ドット チルト式液晶モニター | 3.0型タッチパネル 約92万ドット 180度チルト式液晶モニター |
手ぶれ補正 | – | 光学式 |
ISO感度 | 標準:160-12800 拡張:80/100/125/25600/51200 | Auto:ISO100-12800 |
内蔵NDフィルター | 4段分 | – |
4K動画 | DCI4K:(最高)29.97p 4K: (最高) 29.97p 連続最大10分まで | XAVC S 4K: 30p 連続約40分 |
防滴防塵 | アダプター・フィルター装着時対応 | – |
サイズ | 128×74.8×53.3㎜ | 101.6×58.1×42.8 mm |
質量(バッテリーなど含む) | 約478g | 約302g |
価格 | 16万4500円(市場想定価格) | 14万2110円(マップカメラ) |
比較表から、両モデルの優位点は次のように整理できそうです。
まず、ソニーRX100M7は・・・・
- 小型軽量で携帯に便利
- 広角から望遠までの幅広い焦点距離
- 動画の連続撮影時間が極めて長い
一方、富士フイルムX100Vは・・・・
- APS-Cのラージセンサーを生かした美しい画質
- 暗所撮影にも強いレンズ(F値)の明るさ
- 野外撮影に便利なNDフィルター内臓
一言でいえば、RX100M7は「どんな撮影場面にも対応できる万能カメラ」。一方のX100Vは「美しい画質とスタイリッシュなボディで写欲を高めるカメラ」だと思います。
最適な機種は用途で変わる
では、どちらを選択すべきなのでしょうか?
ブログを作成するうえで、どちらも最短撮影距離が10㎝ほどまで寄れますから、ブツ撮りにも十分使えます。
2月下旬発売のフジのX100Vはレンズも全面的に改良され、開放F値からシャープな画質を実現できるとされています。
ブログ作成にバリバリ使いたいというのならば、小さくて取り回しの良いRX100M7かもしれません。
一方、ブログに旅や散歩で撮影した写真も紹介したいならば、フォトフォークを楽しむ人たちにも人気のX100シリーズ、X100Vが最適です。
最後に重要なのは価格です。
発表間もないX100Vは、市場想定価格が16万4500円となっています。
一方、昨年夏に発売されたRX100M7はやや値がこなれてきていて、マップカメラでは14万万円台になりました。
それでも「コンデジの分際で高すぎる」と思う人も少なくないと思います。
しかし、どちらの機種も性能面ではそろそろ限界近くまで仕上がっているようにもみえます。
このため、多少光学でも長年使用でき、安物カメラを購入して満足しきれずに何度も買い換えるよりは結果的にコストパフォーマンスが高いと考えています。
私はRX100M7を所有していますが、富士フイルムのX100Vの購入も検討しています。
場合によっては、現行のX100Fでも旅ブログや散歩ブログには十分すぎる画質を提供してくれるはずです。
最近は新品でも12万円台で購入できるようになりました。
いずれにしても、富士フイルムX100シリーズの美しいカメラならば、今後10年、20年と愛機として持ち続けることができると考えいます。

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